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老犬が血便をする原因は?心配いらいない血便と病院行くべき血便を解説

編集者:いぬの読みもの編集部 まさき(取得資格:「犬の管理栄養士」)

横になるトイプードル

「愛犬が血便をしている!どうしよう…」

「老犬の血便って何が原因なの?」

と、老犬の血便の対処法が分からず困っているそこのあなた。

老犬が血便をしたら、命に関わるのではないかと心配になりますよね。

血便には、様々な種類と原因があります。

血便から病気が発見される場合もあるので、注意が必要です。

この記事では、以下のことを解説します。

この記事の内容
  • 老犬の血便の種類
  • 老犬が血便をする原因
  • 老犬の血便から考えられる病気
  • 老犬が血便をしたら病院に行くべきか
  • 老犬が血便をしているけど本人は元気そうにしているときはどうすればいい?
  • 血便で病院を受診する際に確認すべきチェックリスト
  • 症状と原因を知り、適切な処置を行いましょう。

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老犬の血便の種類

老犬 介護

老犬の血便の種類は、主に以下の4つです。

老犬の血便の種類
  • 赤い血便
  • 黒い血便
  • ゼリー状の血便
  • 出血、鮮血

赤い血便

赤い血便は、便に鮮血が混じっている状態です。

赤い血便が出るときは、肛門周辺や直腸から出血しているケースが多いです。

また、うんちが固い、おもちゃが肛門を傷つけた等の場合、肛門自体が出血している可能性があります。

出血した箇所から排便までの距離が短い場合、鮮血が混じったような血便が出ます。

黒い血便

老犬が黒い血便を出す場合もあります。
黒い血便はタール便とも呼ばれ、血液が酸化して黒くなった状態です。

出血箇所から排便までの距離が長かった場合、血液が酸化して変色します。

そして、酸化した血液が付着、混入した便が黒い血便として排出されるのです。

この場合、考えられる出血箇所は口腔内や食道、胃などです。

ゼリー状の血便

老犬がゼリー状の血便を出す場合もあります。

ゼリー状の血便が出る時、腸に何らかの異常が起きている可能性が高いです。

腸に異常が起きて出血すると、腸内の粘膜が剥がれて、血便と一緒に排出されます。

腸内で炎症が起きた時に排出されやすい便です。

血液の付着だけでなく、ゼリー状のものが付着していないかどうかも確認しましょう。

出血、鮮血

血便を出すだけでなく、肛門からの出血が止まらないケースもあります。

この場合、腸に腫瘍やポリープという可能性が高いです。

腸やポリープによって腸の粘膜が傷つくと、血便や出血を繰り返すことがあります。

また、継続的に出血が起こる場合には、血液を固める機能に問題が起きている場合もあるので、受診を検討しましょう。

老犬が血便をする原因

ソファの上で介護される老犬

老犬が血便をする原因として、以下の4つを解説します。

老犬が血便をする原因
  • 老犬が血便をする原因
  • 食べ物による反応
  • 誤飲、中毒
  • ストレス
  • 肛門周辺の異常や怪我

食べ物による反応

食べ物に反応して老犬が血便を出す場合もあります。

例えば、フードを急に変えたり、食べ過ぎたりして血便が出るケースです。

また、食物アレルギーがある犬が食事でアレルギーを発症し、血便を出すケースがあります。

もし老犬が血便をしたら、食べ物の変化や愛犬の体質を振り返ってみましょう。

誤飲、中毒

誤飲や中毒により、老犬が血便をする可能性があります。

鋭利なおもちゃを飲んでしまったり、硬い物を飲み込んでしまい、消化器官に傷がついて血便が出るという仕組みです。

誤飲は窒息の恐れもあるので、注意しましょう。

また、犬はネギ類やチョコレートで中毒を起こしやすいです。

人間の食べ物を誤って食べ、中毒症状による血便が出ている可能性もあります。

老犬にとって危険な食材を犬の目が届くところに置かないよう、常に注意しましょう。

ストレス

犬は、新しい環境や慣れない人に囲まれるとストレスを感じます。

引っ越しやペットホテルなど、犬が強くストレスを感じることで血便がでる可能性があります。

もし老犬が血便をしたら、直近で大きな環境の変化があったかどうかを振り返ってみましょう。

肛門周辺の異常や怪我

犬は、新しい環境や慣れない人に囲まれるとストレスを感じます。

引っ越しやペットホテルなど、犬が強くストレスを感じることで血便がでる可能性が高いです。

もし老犬が血便をしたら、直近で大きな環境の変化があったかどうかを振り返ってみましょう。

犬は、新しい環境や慣れない人に囲まれるとストレスを感じるのです。

もし老犬が血便をしたら、直近で大きな環境の変化があったかどうかを振り返ってみましょう。

また、老犬は排便時、肛門に痛みを感じる場合に叫ぶような鳴き声をあげることがあります。

老犬が血便を出したら、犬の周辺に血液の付いたおもちゃが落ちていないか、鳴き声はいつもと同じかを注意深くみてあげましょう。

老犬が悲鳴のような鳴き声を上げているときには、以下の記事も参考にしてみてください。

老犬(シニア犬)が悲鳴のような鳴き声を出すのはなぜ?考えられる原因と対処法れる原因と対処法

老犬の血便から考えられる病気

心音を確認してもらうロングコートチワワ

老犬の血便から考えられる病気として、以下の7つを解説します。

老犬の血便から考えられる病気
  • 老犬が血便をする原因
  • 細菌、ウイルス感染
  • 寄生虫の感染
  • 炎症性腸疾患
  • 腫瘍
  • 出血性胃腸炎
  • 血液凝固異常
  • 大腸炎

細菌、ウイルス感染

老犬が細菌やウイルスに感染すると、血便を出す可能性があります。

ウイルス感染の代表的な例としてパルボウイルスが挙げられます。

パルボウイルス感染では、血便や嘔吐、下痢が代表的な初期症状です。

老犬は容体が急変しやすく、急死に至る可能性も高いです。

初期症状を見逃さず、早めに受診することをおすすめします。

寄生虫の感染

寄生虫が体内に寄生し、大量に発生すると血便が出る可能性があります。

寄生虫感染は、散歩でも起こりうるのです。

血便を引き起こす寄生虫の代表的な例として、鞭虫や鉤虫があげられます。

これらの寄生虫は、体内や腸内を傷つけ出血を起こします。

そして血液が便に付着し、血便がでるのです。

寄生虫感染では、血便だけでなく嘔吐や下痢といった症状も出ることがあります。

老犬にとって嘔吐や下痢は重篤な脱水症状を引き起こす可能性が高いです。

血便と併せて嘔吐などの症状が現れたら、病院を受診しましょう。

炎症性腸疾患

炎症性腸疾患が原因で、老犬が血便をする可能性があります。

炎症性腸疾患の原因ははっきりと分かっていませんが、腸内の免疫が関係している可能性が高いです。

腸内で慢性的な炎症が起こり、血便を出すケースがあります。

炎症性腸疾患では、血便のほかに嘔吐や下痢、食欲不振といった症状が一般的です。

先述した通り、血便と併発して嘔吐等の症状がある場合、老犬の体の負担はとても大きいです。

上記の症状が見られたら、早めの受診をしましょう。

腫瘍

腫瘍が原因で老犬が血便を出す場合もあります。

消化器官の壁に腫瘍ができると、腫瘍と便が触れることで腸内壁に傷がつき、出血するのです。

また、悪性腫瘍の場合、腫瘍自体が出血して便に血が混じるケースが多いです。

腫瘍ができている場合、血便のほかに嘔吐や下痢、食欲不振等の症状が出る場合があります。

老犬がご飯を食べてくれないとお悩みの飼い主さんは、ぜひ以下の記事も参考にしてみてください。

老犬(シニア犬)がご飯食べないときは余命が近い?ご飯を食べない原因や対処法などをご紹介

出血性胃腸炎

出血性胃腸炎が老犬の血便を引き起こすケースもあります。

出血性胃腸炎は、消化器官の炎症により出血が起こる病気です。

ゼリー状の血便が出ることも多く、嘔吐や食欲不振といった併発症状が見られることがあります。

ショックなどを起こし、死に至るケースもあるため、早急な受診が必要です。

血液凝固異常

血液凝固異常によって、老犬の血便が引き起こされる場合もあります。

血液を固める機能に異常が起きることで、出血が止まりにくくなるのです。

重度の貧血に陥るケースもあります。

体内での出血は急死に繋がる可能性があり、老犬にとっては大変危険な状態です。

大腸炎

大腸炎によって、老犬の血便が引き起こされる可能性があります。

大腸炎は、大腸内の粘膜が炎症を起こしている状態です。

血便を伴う大腸炎は炎症が進んでいる状態で、潰瘍による出血が起きている可能性があります。

血便のほか、軟便、下痢、ゼリー状の粘膜便といった症状も多いです。

犬が血便をしたら病院に行くべきか

皮膚を見てもらうプードル

犬が血便をしたら病院に行くべきか、焦りますよね。

ここでは、病院を受診した方がいい場合と、様子を見た方がいい場合について解説します。

しかし、愛犬のことを一番よく分かっているのは飼い主さんです。

いつもと違う、元気がないと不安な場合は病院を受診しましょう。

受診した方がいい場合

血便の他に嘔吐や下痢、食欲不振、体重減少などの症状が見られた場合には、受診を強くおすすめします。

先述したように、これらの症状がみられる場合には出血性胃腸炎や炎症性胃腸炎、腫瘍といった病気の可能性が高いです。

病院で検査をしてもらいましょう。

血便で病院を受診する際に確認すべきチェックリストを後述しています。

そちらも是非ご活用してみてください。

様子を見た方がいい場合

様子を見た方がいい場合は、便についている血液の付着量が少量で、食欲や体調に異常は見られないときです。

体内に異常はなく、外傷の場合、便に少量の血液が付着することがあります。

血便が継続して出るような場合には、病院を受診しましょう。

また、愛犬の様子がいつもと違うなど、飼い主さんから見て異常がある場合は受診をしましょう。

老犬が血便をしているけど本人は元気そうにしているときはどうすればいい?

トイレシーツの上で排泄をするボーダーコリー
老犬が血便をしているのに、本人は元気そうな場合の対処法を解説します。

付着している血液量が少量の場合、継続して血便をしていないか見守ってあげましょう。

また、ごはんの量を調節したり、ふやかして消化しやすくしてあげましょう。

胃腸を休めてあげることで改善する可能性があります。

いつも通りの食事に戻してみて、血便が再発するようでしたら病院を受診しましょう。

血便で病院を受診する際に確認すべきチェックリスト

獣医さんに診てもらうキャバリア

老犬が血便をして、病院を受診する際には確認しておくべきことがたくさんあります。

些細なことでもいいので、本人や便の状態を事細かにチェックし、医師に伝えましょう。

今回は、チェックリストとして以下の8つを解説します。

確認すべきこと 詳細
血便を採取しておく 病院では、血便を検査してもらいます。袋などに採取して病院に持って行きましょう。
排便回数 排便の回数で病気が判断できる可能性があります。
便の硬さ 便の硬さが分かると、血便の原因判明に繋がる可能性があります。
便の色 赤い便、黒い便などの色が分かると、出血箇所が分かりやすくなります。
嘔吐、下痢がないか 嘔吐や下痢の症状は、重篤な病気の判明に繋がる可能性があります。
食欲はあるかどう 外傷か内傷かの判断材料になります。また、病気の判断材料になる場合もあります。
ぐったりしている様子はあるか 些細なことでも、いつもと違う様子が見られたら医師に伝えましょう。

また、病院を受診する前に、血便の写真を撮っておきましょう。

排便直後の便の色や状態で、原因が分かる可能性があります。

まとめ

寝そべるシニア犬

この記事では、老犬の血便の種類とその原因、病気について解説しました。

以下がまとめです。

老犬の血便の種類
赤い血便
黒い血便
ゼリー状の血便
出血、鮮血

老犬が血便をする原因
  • 老犬が血便をする原因
  • 食べ物による反応
  • 誤飲、中毒
  • ストレス
  • 肛門周辺の異常や怪我
老犬の血便から考えられる病気
  • 細菌、ウイルス感染
  • 寄生虫の感染
  • 炎症性腸疾患
  • 腫瘍
  • 出血性胃腸炎
  • 血液凝固異常
  • 大腸炎
老犬が血便をしたら病院に行くべきか
  • 嘔吐や下痢、食欲不振といった併発症状がある場合には受診をするべき
  • 便の血液付着量が少なく、食欲や体調に異常がない場合は様子を見る
  • 継続して血便が出るようだったら受診する
老犬が血便をしているけど本人は元気そうにしている時はどうすればいい?
  • 血液付着量が少なく、他に異常がない場合には様子をみる
  • ご飯の量を減らしてみる
  • ご飯をふやかして消化を良くしてみる
血便で病院を受診する際に確認すべきチェックリスト

老犬が血便をする原因
血便を採取しておく
血便の写真を撮る
排便の回数
便の硬さ
便の色
血液の付き方
嘔吐、下痢がないか
食欲はあるかどうか
ぐったりしている様子はあるか

いかがでしたか?

血便にも、様々な種類や原因があります。

老犬は体調が急変しやすいので、注意深く見守ってあげましょう。

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