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ドッグフードの給餌量の計算方法!計算式や与える際の注意点を解説

編集者:いぬの読みもの編集部 まさき(取得資格:「犬の管理栄養士」)

ドッグフードの給餌量の計算方法!計算式や与える際の注意点を解説

「フードの量ってこれで本当に大丈夫?少しむっちりしてる気がするけど気のせい?」

「最近、うちの子丸くなってきた?ごはんの量多すぎ?」

といったフードの量が愛犬に最適な気になっているそこのあなた。

食事は愛犬の成長や健康維持のために、必要不可欠で大切なものです。

栄養だけじゃなくて、量も気にかけたいですよね。

この記事では、「最適な給餌量の計算方法」や「ドッグフードを与える際のポイント」について解説します。

ドッグフードに関して心配事項がある方は、ぜひこの記事を参考にしてください。

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ドッグフードの最適な給餌量を計算するには摂取カロリーから求めよう

体重計に乗る犬とフード

最適な給餌量を計算するには、摂るべきカロリーを求める必要があります。

例えば、1日200kcal摂る必要があるなら、200kcal摂れる量のフードを与えてください。

愛犬の成長段階や体重、状態によって、摂るべきカロリー量は違います。

カロリーは、体を動かすため・生きるために必要なエネルギー量です。

摂るべきカロリーを計算する方法は、後述で解説します。

摂取カロリーからドッグフードの給餌量を計算する手順は3ステップ

摂取カロリーからドッグフードの給餌量を計算する手順は、以下の3ステップです。

ドッグフードの給餌量を計算する3ステップ
  1. RER(安静時のエネルギー要求量)を求める
  2. DER(1日のエネルギー要求量)を求める
  3. 1日あたりの給餌量を求める

上記で解説した摂取カロリーは、DER(1日のエネルギー要求量)を意味します。

DERを1gあたりのフードのカロリーで割れば、給餌量が求められますよ。

STEP1.RER(安静時エネルギー要求量)を求める

まず、DERを求めるために必要なRERを求めます。

RERは、愛犬の体重から求められます。

犬の体重(kg) RER(kcal) 犬の体重(kg) RER(kcal)
1 70 16 560
2 118 17 586
3 160 18 612
4 198 19 637
5 234 20 662
6 268 21 687
7 301 22 711
8 333 23 735
9 364 24 759
10 394 25 783
11 423 26 806
12 451 27 829
13 479 28 852
14 507 29 875
15 534 30 897
例:生後8か月で体重14kgの子犬の場合

愛犬の体重が14kgであれば、RERは「507kcal」になります。

STEP2.DER(1日のエネルギー要求量)を求める

DERを求める計算式

DER(1日のエネルギー要求量)=RER(安静時エネルギー要求量)×活動係数

続いて、DER(1日のエネルギー要求量)を求めます。

先ほど求めたRERに活動係数を掛け合わせることで、DERは求められます。

活動係数は、以下の表を参照してください。

活動係数
避妊・去勢していない成犬 1.8
避妊・去勢している成犬 1.6
肥満傾向 1.4
減量 1
重篤管理 1
体重増加 1.2~1.4
高齢犬 1.4
子犬 離乳期~3か月 3
4か月~9か月 2.5
10か月~1歳まで 2
妊娠期 1~4週目まで 2
5~6週目まで 2.5
7~8週目まで 3
産後授乳期 4.0~8.0

引用元:元住吉からき動物病院-コラム-カロリー計算

表から愛犬に当てはまる活動係数を求めてください。

活動係数を求めたら、RERと掛け合わせて、DERを求めてください。

例:生後8か月で体重14kgの子犬の場合

愛犬が「生後8か月で体重14kgの子犬」の場合、活動係数は「2.5」になります。

DER=RER×活動係数=507kcal×2.5=1,267kcal

DERは「1,267kcal」になります。

STEP3.1日あたりの給餌量を求める

1日当たりの給餌量を求める計算式

1日当たりの給餌量=DER÷フードのカロリー(1gあたり)

1日当たりの給餌量は、DERとドッグフードのカロリーで求められます。

DERにフードのカロリーを割ることで、1日あたりの給餌量が計算できます。

たとえば、400kcal(100gあたり)の高カロリードライフードを与えていたとしましょう。

フードのカロリーは、「1g換算では4kcal」になります。

例:生後8か月で体重14kgの子犬の場合

「生後8か月で体重14kgの子犬」に(100gあたり)400kcalフードを与える場合の給餌量は、以下の通りです。

1日当たりの給餌量=DER÷フードのカロリー(1gあたり)=1,267kcal÷4kcal

1日当たりの給餌量≒317g

「生後8か月で体重14kgの子犬」に「400kcalフード」を与える場合は、「1日あたりの給餌量」は317gとなります。

ドッグフードの量で知っておくべき知識

おやつを食べる犬

ドッグフードの量に関する知っておくべき知識をお伝えします。

  • おやつを与えるならフードの量を調整する
  • フードのパッケージ裏面に書いてある給餌量はあくまで目安の量
  • 成長段階や年齢によって与える回数が異なる
  • 避妊・去勢手術前後は与える量を調整しよう

おやつを与えるならフードの量を調整する

おやつを与えるなら、フードの量も調整しなければなりません。

先ほどお伝えしたDER(1日のエネルギー要求量)に基づいて、与えるなら「フードのカロリー」と「おやつのカロリー」の合計カロリーがDERに達するように与えなければなりません。

例えば、愛犬のDERが400kcalなら、「フードで360kcal」「おやつで40kcal」を与えるようにしましょう。

おやつの割合を増やしすぎると、栄養をバランスよく摂取できないので、与えすぎには注意してください。

補足

おやつは、DERの20%以内に収めてください。

DERの10~20%程度の割合が望ましいです。

フードのパッケージ裏面に書いてある給餌量はあくまで目安の量

フードのパッケージ裏面に書いてある給餌量は、参考程度にしましょう。

体重と成長段階だけを考慮した給餌量なので、愛犬に最適な給餌量ではないためです。

例えば、「避妊・去勢をしているかしていないか」によっても、給餌量は異なります。

「授乳中や妊娠中」は、通常より摂取カロリーが増えます。

ダイエットさせる必要がある場合も、量を調整しなければなりません。

体重と成長段階だけでは、適切な給餌量を求められないのです。

パッケージの目安量を与えて、愛犬の体型や様子が怪しければ、給餌量を見直しましょう。

ドッグフードの給餌量の計算方法!計算式や与える際の注意点を解説

成長段階や年齢によって与える回数が異なる

フードの1日の分けて与える回数は、成長段階や年齢によって異なります。

子犬であれば、消化器官が未発達の状態であるため、給餌回数は多くなります。

成犬になれば、消化器官も成熟しているので、給餌回数は少なめでもOK。

シニア犬になると消化機能が弱まるので、給餌回数を多くしなければなりません。

愛犬の成長段階や年齢を考慮して、給餌回数を検討しましょう。

下の表に目安回数を書いているので、ぜひ参考にしてください。

フードを与える時期 1日に分けて与える回数
子犬 ~生後10週 4回
生後3か月~生後5か月(または6か月) 3回
生後5~6か月以降 2回
成犬 2回
老犬 2~5回(シニア犬の健康状態により異なる)

犬の食事回数って1日何回?給餌回数や減らし方を解説

避妊・去勢手術前後は与える量を調整しよう

避妊・去勢手術の前後では、与えるべき量が違います。

避妊・去勢手術後の方が、与える量を減らす必要があります。

減らす理由は、エネルギーの消費量が減るからです。

消費量が減るので、手術前と同様の量を与えると太る可能性が高まります。

より詳しく知りたい方は、以下の記事を参考にしてください。

避妊・去勢後におすすめのドッグフード11選!いつまで与えるべきかも解説

ドッグフードを与えるときの注意点

ご飯を食べる犬(2)

ドッグフードを与える時の注意点は、以下の3つです。

ドッグフードを与えるときの注意点
  • いきなりフードを変えるのは危険
  • 開封後は賞味期限まで保存できない
  • ダイエットさせるときは獣医師に相談しよう

いきなりフードを変えるのは危険

フードを変える時は、徐々に新しいフードに切り替えていきましょう。

いきなり、新しいフードにまるっきり変えるのはNG。

下痢や嘔吐などの消化器官のトラブルを起こしてしまう恐れがあるからです。

必ず1~2週間程度、時間をかけてフードを切り替えるようにして下さい。

始めは元のフードの量を多く、徐々に新しいフードの量を多くしていってください。

フードの切り替え②
より詳しく知りたい方は、下記の記事もご覧ください。

新しいドッグフードへの切り替え方法!急に変えるのがダメな理由

開封後は賞味期限まで保存できない

賞味期限に注意してください。

ドッグフードに記載されている賞味期限は、未開封の状態での期限です。

開封後は酸化が進むため、フードが劣化し期限まで保存できません。

開封後はドライフードの場合、1か月以内に食べきることが推奨されています。

ウェットフードや半生フードは、さらに早く食べきらなければいけません。

小型犬は1日当たりの給餌量が少ないです。

1か月の期間内に食べきれない量のフードは買わないようにしましょう。

ダイエットさせるときは獣医師に相談しよう

愛犬が肥満気味で、ダイエットさせる必要があるなら、まず獣医師に相談しましょう。

どのくらいの期間をかけて、どのくらい減量させる必要があるのかを、独自の判断で決めるのは危険です。

犬の体には負担になってしまう場合もあります。

フードを見直すべきなのか、量を見直すべきなのか、獣医師に相談しましょう。

ドッグフードに含まれる注意すべき原材料

ドッグフードに含まれることが多い注意すべき原材料について、解説します。

  • アレルギーになりやすい食べ物
  • 避けた方が良い添加物

これらの2項目について、解説します。

アレルギーになりやすい食べ物

食物アレルギーとなる食品は、犬によって様々です。

アレルギーが出やすい食品は、下記となります。

アレルギーが出やすい食品
  • 牛肉
  • ラム肉
  • 鶏肉
  • 大豆
  • トウモロコシ
  • 小麦
  • 乳製品

これらの原材料が含まれるフードを、初めて与える際は注意してください。

少量から与えてみて、問題がないか確認するようにして下さい。

アレルギーの場合、以下のような症状がよく見られます。

  • かゆみ
  • 嘔吐
  • 下痢

これらのような症状が見られるのであれば、食物アレルギーの対象となるフードが含まれている可能性があります。

アレルゲンとなる食材を特定したい方は、アレルゲン検査を受けましょう。

避けた方が良い添加物

避けた方が良い添加物は、以下の通りです。

酸化防止剤 エトキシキン
BHA
BHT
着色料・発色剤 亜硝酸ナトリウム(亜硝酸塩・亜硝酸ソーダ)
赤色2,3,4,40,102,105号
青色1,2,102号
黄色6号
甘味料 ソルビトール
キシリトール
グリシリジン・アンモニエート
コーンシロップ
ビートパルプ
その他の合成添加物 ソルビン酸カリウム
プロピレングリコール

より詳しく知りたい方は、以下の記事をご覧ください。

安全なドッグフードおすすめ15選|選び方や危険な原材料と良質なフードの見分け方

まとめ

この記事では、「ドッグフードの給餌量」や「量に関わる知識」について解説しました。

以下がまとめです。

この記事のまとめ
  • ドッグフードの適切な給餌量は摂取すべきカロリーから求められる
  • 摂取すべきカロリーを求めるための指標は、DER(1日のエネルギー要求量)
  • 「DER」を「gあたりのフードのカロリー」で割ることで、給餌量は求められる
  • 適切な給餌量を求めるには、年齢と体重だけでは不十分
  • 避妊・去勢手術の前後でも給餌量は調整が必要
  • おやつを与えるなら、おやつのカロリーも考慮してフードの量を調整する必要がある
  • フードのパッケージ裏面に書いてある給餌量は、目安にしかならない
  • 成長段階や年齢によって分けて与える回数は、変わる
  • 与えるフードを、いきなり別のフードに変えるのはNG
  • 初めて与えるフードはアレルギーになりやすい原材料が含まれていないかチェックしよう

愛犬が太りすぎ・痩せすぎているか心配な時は、フードの量が適切か見直してください。

今回紹介した計算式に当てはめることで、あなたの愛犬が摂取すべきエネルギー量が分かりますよ。

愛犬に最適な給餌量を見つけて、健康をサポートしてあげてくださいね。

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